11月のコラムでも書いたが、転写技法で風景を描きたいという私の思いから、ここ数年いろいろと試行錯誤してきた。
その結果を2013年頭の個展で発表する。
なかなか簡単にはいかなかったのだが、私なりに出した答えは、1本1本別々の花の画像をキャンバスの上に咲かせ、花園のように配置するという方法だった。
そして、奥行き感を出すために花にグラデーションを与え、花と花の間にも磨りガラスのような半透明の膜を作って遠近感を作り、「飛び出し絵本」のように、花の画像自体は平面だが、それぞれに奥行きが出るような加工をした。
白地に黒の転写には「secret garden」という名をつけ、グレー地に白の転写はまるでレントゲン画像のようでもあり、雪が積もったようでもあるので「snow garden」と名付けた。
この風景は私の心の中にある「秘密の花園」である。

タイトル:初夏の匂い: rosaleda del retiro no.3 サイズ:24×41cm

タイトル:Snow Garden no.1 typeTW
サイズ:60x81cm