私、東京の街を歩き回り、汗ダラダラの豚骨油煮込み中年です。息子と嫁は日本の夏を満喫しています。
もちろん私も日本を楽しんでいますが、
日本に居ると打ち合わせなどで人と会うことの方がが多く、
なんだか忙しなくほぼ毎日出歩いています。
通常(スペイン)の生活ではほとんど人と会わずにアトリエに籠っているので、
そんなスペインでの生活と、渋谷や新宿の尋常ではない人の多さと、
二つのギャップにやられ、日本帰国後の数日は人あたりで疲れ果ててしまいます。
けれどそんな忙しい日本の日々も今日までで、
嫁子供を日本に残し、これから一人でスペインに戻ります。
夏のあとに待っている私にとってのメインイベント、
10月の大使館個展に向けての制作活動が待っているからです。
これから9月末まで、ただひたすら納得のいく絵を求めて、またアトリエに籠るのです。
日本に居ると、会う人会う人みな、ちゃんとしっかりとしているので、
私も年相応でいなければと思うためか、逆に自分のオッサン度を痛感させられます。
スペイン人のオッサン達はみな、自分の年齢など自覚せず、まるで9歳の子供みたいで、
ついつい私まで、自分が中年であることを忘れてしまいがちです。
先日マヨルカ島の友達がマドリードのクラブでDJをしに来たので
応援しに行ったら、来てるのは若者よりもオッサン達の方が断然多く、
オッサン達は踊り狂っておりました。
みな自分の年齢なんて何も気にせず、
今の自分がやりたいことをただ楽しくやっていると言う感じです。
そう言う意味ではオッサンにも老人にもスペインは優しい国かも知れません。
日本は私が生まれ育った国ですから、当たり前に大好きです。
食べ物だって何食べたって凄く美味しいし、興味深いものもいっぱい売っています。
最高の友達や、いろいろと学ばせてくれる魅力的な人々だって沢山居ます。
でもこの高い湿度と、人口密度、そして溢れかえる商品に囲まれた日本に居ると、
なぜか無性に、極度に乾燥していて、羊しか居ないような、
不便なスペインが恋しくなります。
上の絵は、私が大好きな青よりも青いスペインの空です。
先日描き上がったばかりの、10月の大使館個展のメインの絵です。
ではでは Hasta Pronto !
神津 善之介 拝
*ギャラリー>新作 更新しました 2016/11/18