タイトル:「あの道の先へ」

 

今週から『第123回 日本眼科学会総会』という
日本全国の眼科に関するとても大きな学会が、
東京国際フォーラムにて開催されます。
今年のポスターの絵は私が担当させて頂きました。
大変名誉なことと、とても嬉しく思っております。
ただこの会期中、私は日本に居ることが出来ず、
非常に残念でなりません。

学会のテーマが「光の向こう」と言うことで、
まさに私が絵の中に求める世界観と近い所があり、
そのポスターに向けて、
「歩いていく先に光が射すような道」の絵を描きました。
それが上で載せている絵です。

数枚ですが、私の絵を会場に置かせて頂いております。
もし、この学会に参加されます事がありましたら、
ついでに私の絵も覗いてみて下さい。

今月はこの学会に参加できないくらい、
私にとっては大忙しの月でして、
6月の神戸大丸の絵の締め切りと、もう一つ。
「私とスペインを旅する」というツアーがあったのです。

マドリードでツアーの皆さんをお迎えし、
マヨルカに私も同行するというもので、
ツアーの参加者はバルセロナにも寄ってからお帰りになるという、
8日間に渡るスケジュールの旅です。

マヨルカでは参加者の皆さんと私の兄弟子達とで絵を描いたり、
私が絵のデモンストレーションをしたりという企画もありました。
マヨルカの空港で皆さんをお見送りした時は、
参加者の皆さんがまるで家族のように思えて、
お別れがなんだか無性に寂しかったです。

参加した皆さんも私と同じように、
楽しんでいて下さったなら嬉しいのですが、
私はとてもとても楽しかったです。
良い思い出になりました。

そして皆さんをお見送りした後、
一人パルマ市に残って、
昔を懐かしみながら、丸一日使って街を歩き回りました。
パルマの街は昔と随分と変わってオシャレになっていましたが、
やはり良い街です。大好きです。

もう高齢でマヨルカまで来られない母は、
このパルマ デ マヨルカが大好きなので、
Line電話のテレビ電話の機能を使って、
日本に居る母に、街の映像を見せながら歩き回りました。
便利な世の中になったものです。

ただ、この便利で進歩したスペインは、
少しだけつまらない国になったような気がします。
昔25年前に住んでいた不便で時代遅れのマヨルカ島は、
日本という便利に囲まれて育った私にとって、
とても魅力的な素晴らしい島でした。
それがちょっとだけ懐かしくて切ないです。

そんな事を想いながら、とぼとぼと歩き、
随分と自分も年を取ったなぁー!と
痛感した4月のマヨルカでした。

神津善之介 拝

ギャラリー>新作 更新しました 2019/2/8