サイズ:22 x 35 cm
今月24日から1週間、
大阪あべのハルカス近鉄本店で個展を開かせて頂く。
久しぶりの阿倍野近鉄。
しかも新しく建ったあべのハルカスでの個展なんて、
実に楽しみである。
しかし誠に申し訳ないのだが会期中在廊できない。
なぜなら、今まさにスペインは1年で一番美しい季節で、
私はスペイン各地でスケッチ旅行して、
一年分の絵の素材を集めているからだ。
ただ、展示される新作も大作もみな力作ぞろいなので、
お近くの方には是非とも観に来て頂きたいと願っている。
心よりお願い申し上げます。
そんな旅行の多い私だが、前回の宣言通り、
先月末の家族3人マヨルカ旅行はもの凄く内容の濃いものになった。
私たちは朝昼晩とそれぞれ別の友人たちと会い、
息子は馬に乗り、船に乗り、バーベキューに、浅瀬で魚取りと、
皆からの歓迎の気持ちをお腹いっぱいに味わった。
6月も後半になりマドリードも夏休みモードになっていたので、
友達らがバケーションに行ってしまった息子は、
嫁とほぼ二人きりで暇を持て余しながら過ごしていた。
だから今回のマヨルカでの日々が彼にとって、
もの凄いコントラストというか、衝撃だったらしく、
マドリードに戻ってきて彼は知恵熱を出した。
そりゃそうだわな。
息子に善かれとは言え、
親の勝手に夜まで付き合わされてるのだから無理もない。
今月は北スペイン、ガリシア州にあるカトリックの聖地、
サンティアゴ デ コンポステーラに行く予定だ。
巡礼の路の最終目的地であり、世界遺産の街である。
私にとっては初めての地なので楽しみだ。
頭の中にはすでに描きたい絵の構想を持ってサンティアゴに向かう。
やはりまた退屈生活に逆戻りの息子もこの旅に同行する予定だ。
あとこれは余談だが、
7月のマドリードは通年ならばセール真っ盛りで、
バケーションに行くための買い物客で街が賑わうのだが、
今年は不景気だからか街も静かで、
買い物袋を下げた人もあまり見かけない。
私たち3人も同様で、何も買わず、
ただショーウィンドーを覗きながら散歩することが多い。
そんな時、息子がよく何かを指差して口にする言葉が、
「お母さんにこれ買ってあげるね」である。
嫁は凄く喜んで「お父さんと違ってウノは優しいねえー」
と嬉しそうに言う。
私は少し不服に思い、抗議しながら、
「子供は親の鏡だろ!
私が貴方にいつもそう言うから、ウノも真似してんでしょ!」
と、正論を嫁にぶつける。
ただ、最近になり問題が起きるようになった。
息子は「お母さんにこれ買ってあげるね」というフレーズの後に
必ず、あるフレーズを付け加えるようになった。
それは「痩せたらね!」だ。
嫁はこのフレーズの後、息子を見ずにもの凄い目で私を睨む。
息子は何も気付かず、そのフレーズを大声で繰り返す。
最近、私は3人での散歩を避けている。
神津善之介 拝
*ギャラリー>新作 更新しました 2014/2/4