タイトル:X’mas in Dresden no.1
身の誕生日がクリスマスに近いということもあり、
私はこのクリスマスシーズンが大好きです。
ただしクリスマスに行われる一連の行事が好きというよりも、
空気が透明な季節に映える艶やかな街の景色と、
年末に向けた人々の浮き足立った感じを
傍観するのが好きなのです。

これはマヨルカ島に一人きりで過ごしていた時でさえ、
抱いていた感情なので、根っからのクリスマス好きだと思います。
白熱灯で電飾されたマヨルカの小さな町の中を、
スケッチブックを抱え一人歩き回っていたことを思い出します。

家族と離れて暮らすとあらためて家族の有り難みが分かったり、
遠く離れた国に暮らすことで、
国内では見えていなかった自国のことが見えてくるように、
家族の愛や結束が強いカトリックの国スペインで、
特にそれを強く感じるクリスマスシーズンを、
一人静かに過ごしたことで、
人を愛する意味、絵を描く意味、
そして自分自身を見つめ直す事が出来た気がします。

勿論、その気持ちは今も変わっていないのですが、
結婚し子供が生まれた今では、
昔のように一人静かに想いにふける時間だけではなく、
家族と一緒にはしゃぐと言う時間も持つようになりました。

12月に入ると我が家では常にクリスマスソングを流し続け、
子供が休みの土日にはクリスマスがテーマの映画、
ホームアローンやグレムリンや34丁目の奇跡を映し、
部屋をクリスマスのデコレーションで飾り付けています。
まぁそんな環境がひと月近くも続くと、
さすがに嫁はもううんざりと言う顔をしていますが、
息子と私は同じの精神年齢らしく、二人で楽しんでいます。

実はまだ構想の段階ですが、
私はこのクリスマス好きを活かして、来年か再来年にでも、
クリスマスの風景だけの個展を開きたい!
と密かに計画を練っています。

そのために、昨年のこの時期には、
一人でロンドンとパリに取材に行きました。
今年は家族でドイツのニュルンベルグと、
イタリアのベニスに行く予定です。
ニュルンベルグは訪れる事自体が初めてで、
知らない街のクリスマスがどのようなものか今から楽しみです。
ベニスのクリスマスは20年程前に一人旅の途中で訪れました。
クリスマスの電飾が水辺に反射しとても美しかった事を憶えています。
どうも私にはその感動した思い出が強く残っているらしく、
今回は家族と共に、もう一度その景色を見に行くことにしました。

さて、あらためて。
今年も家族3人が元気で過ごせたことは偏に皆様のお陰です。
心から御礼申し上げます。

どうか心が温まる素敵なクリスマスをお過ごしくださいますよう、
スペインから家族三人でお祈り致しております。   

May your christmas be as special as you are to me
メリークリスマス FELIZ NAVIDAD!
クリスマスが好きな人にも、嫌いな人にも
今年のクリスマスに小さくても幸せな奇跡がおきますように!!!

神津善之介 拝

ギャラリー>新作 更新しました 2015/6/5