タイトル:夏の待ちぼうけ

 

今年の東京での個展は昨日無事に終了致しました。
いつもの優しい笑顔にも、懐かしいお顔にも、
そして素晴らしい出会いにも恵まれ、
とても楽しい個展となりました。

有り難い事に画集の売れ行きもとても良く、
沢山の方々がお手に取ってくださり、
ご購入時にはサインをさせて頂いたので、
絵描きなのにお恥ずかしながら、
手が腱鞘炎気味です(笑)!

絵描きと名乗り、
生業にしてから四半世紀近くが経ちました。

そんな私が、一人のアトリエでいつも感じていることがあります。

自分の中から湧いた言葉にはできない感情をキャンバスに塗りこむとき、
必ず私は世界の何処かにきっと居てくれるであろう誰か、
(私が吐き出した言葉にならない色彩の感情に共鳴してくれる誰か)
を背中に感じるのです。

その存在を感じながら絵を描いていると言っても良いかも知れません。
そして、その誰かひとりの存在を信じているからこそ、
最後まで描き続けられるのだと思っています。

この度の個展でも多くの方々に助けて頂きました。
私が其々の絵を描いていた時に、
背中に感じてた誰かに、この個展で出会えることができました。
心より厚く御礼申し上げます。

ありがとうございます。

また来週から私は、アトリエにひとり隠り、
そして、背中に誰かを感じながら、いつものように、絵を描きます。

神津 善之介 拝

ギャラリー>新作 更新しました 2020/1/13